逆寅次郎はタナトスを抑えられるか?

Orlando Vaughan「Better Than Never (Main Mix)」は、会社のストレスも無重力空間に解き放つスペイシーなディープハウス

ソロの俺が新しいマインドフルネスを提示しよう。

マインドフルネス、というと瞑想が有名だよな。

瞑想の果てには何があるか?

 

よくわからないけど、無欲だとか無、明鏡止水、凪、みたいな感じだと思う。

喜怒哀楽や煩悩に惑わされない境地に至ること、とかじゃないの。

四苦八苦、いわゆる生・老・病・死、愛別離苦・ 怨憎会苦・求不得苦・五陰盛苦からの解放、みたいな。

 

それに近いことが音楽でも出来る。

特にスペイシーな音楽を聴く、没入する、これだ。

何でスペイシー(宇宙的)なのがいいかというとだな。

現実の生活は、宇宙じゃないからよ。

いわゆる地上が日常で、宇宙が非日常だ、ほとんどの人間にとって。

だからスペイシーな音楽を聴くと、なんか少しの間だけ、地上の時間の流れとかストレスから解放されたような現実逃避ができるんだ。

 

独身の場合は、一時的だが、伴侶を得ることができなかったストレスから解放されるよ。

「結婚するのが一人前の証」みたいな人間社会の価値観、宇宙にはないんだから。

これを「スペイシー活」と名付けて、マインドフルネスぐらい流行らせたいと思うんだけどね。

 

というわけで、スペイシー活に相応しい一曲があるから貼っておこう。

 

Orlando Vaughan – Better Than Never (Main Mix)

 

この曲、聞けば「あっ、なんか宇宙にいるみたいだ、スペイシー!」ってなる。

この機械音がいいわ、何の楽器使ってるかよくわからない人間味がない感じ。

でもヴォーカルの声はしっかりと歌い上げてるんだよね、そこがリアリティを担保してるっていうか。

単に機械音だけのピコピコミュージックだと、飽きちゃうからな。

 

特に4分20分過ぎた辺りがいいのよ。急にピッチが遅くなって、宇宙空間に放り出されて漂ってるような浮遊感がある。

終わりもいい。ハウスのアウトロでよくある、延々と同じBPMで同じ音色垂れ流すような退屈な感じじゃなくて、ストーリーがある。

 

派手で複雑なアレンジが、シンプルな心電図の音みたいな感じだけになって、どんどん弱くなって命の脈が尽きていくような感じ。

すなわち「ああ俺の人生、大した事なかった人生だけど、まあBetter Than Never(無いよりはいい)かな」という感じで曲が終わる。

 

暗闇でこの曲を聴いてる時は、なんか現世の色々な悩みを能動的に忘却できる感じがするから、やってみてくれや。

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管理人:逆寅次郎
東京在住のアラフォーのおっさん。大学卒業後、出版業界とIT業界で、頑張ってサラリーマンを15年続けるも、他律的業務と人間関係のストレスでドロップアウト。日銭を稼ぎながらFIREを夢見る怠惰な人間。家に帰っても家族もおらず独り、定職にも就かずにプラプラしてるので「寅さんみたいだな…」と自覚し、「でもロマンスも起きないし、1年のうち誰とも喋らない日の方が多いなぁ」と、厳密には寅さんとはかけ離れている。だけど、寅さんに親近感があるので”逆寅次郎”として日々を過ごし、孤独な独身者でも人生を充実させる方法を模索しています。